アメリカにお住まいの皆様は、何度も体験されていること。
何か困ったことが起きたり、変更が必要な場合に、カスタマーサービスに電話をするも、最初は機械に応答され、あれこれ選択を迫られて、対応すると思われる選択肢の番号を入力し(あるいは音声で伝え)、4つも5つも関門を越えた後に、ようやく生身の人間が現れ、要件を聞かれて、かくかくしかじかでと伝えたら、あいにくとここは係が違いますので別の者に転送しますと言われ、待っているうちに、プツリと電話が切れる。。。そして一からやり直し。
ほぼ、日常茶飯となった、アメリカでの顧客サービス体験であります。
ところが、今日はこれまでとはまったく違った体験!
前のブログに書きました通り、8月はハワイへキニコを訪ねて行くことにしました。幸い航空券はマイルで取ったのですが、ホテルは私のポイントが貯まっているヒルトン系は残念ながらカウアイ島には存在しないので、泣く泣く自腹でマリオット系のホテルを予約しました。(勿論一番安いところね。)
でも、9月には第2四半期の予定納税の支払いがあり(アメリカの自営業者は、源泉徴収がない代わりに四半期ごとに予め税金を見積って支払う必要があるのです。見積額が実際の額より低かった場合にはペナルティーとして利息が加算されますので、実質的には実際の金額よりもお多めに払うのが常なのです)、加えて8月に予約を入れたシミ取りレーザーの施術費の支払いもあります。(シミ取り体験に関しては別途)休暇とレーザーで仕事ができないので、8月の収入は激減するでしょう。そこへハワイでの休暇の費用が発生する訳です。
本当に払いきれるのだろうか。。。心細くなった私は、夫に「使えるホテルのポイントない?」とメールをしました。
するとマリオットのポイントを放出してくれると!
そこで、慌ててマリオットのカスタマーサービスに電話したのです。無論、機械の音声での応答。
「私はあなたの言うことが何でもわかります。ご用件をおっしゃってください。」
「ご用件」を言ったって、あちこち回されて、最終的には人間の担当者でしか解決できないのが殆どの場合ですので、手っ取り早く人間に繋いで欲しいから、
「係をお願いします」と言いました。
「わかりました。担当者ですね。正しい担当者にお繋ぎするために、もう少し詳細をお教えください。」
。。。むむむ。ここで、これまで機械の応答とはちょっと違うなと思いつつ、
「ポイントを使って予約をしたいのです」とちょっと真面目に返答。
すると、
「わかりました。ではアカウント番号をお教えください」
そこで夫のアカウント番号を伝えると、
「では、本人検証のため、現住所の郵便番号をお知らせください。」
むむむ。。。夫がどこの住所をマリオットに登録しているかわからない。。。日本の住所かな? そう思って日本の郵便番号を伝えると(あとから考えるとその番号自体が間違ってた。。。とほほ)、
「当方に登録のある番号とは一致しません。正しい郵便番号をお知らせください。」
。。。日本の郵便番号じゃなかったか。。。じゃあコネチカットのかな。でも覚えてないよ。。。
「うーん、覚えてないから、調べるしかないわよ。」と言えば、
「わかりました。お待ちします。準備ができたらおっしゃってください。」
ここで、私は舌を巻いた。機械と話してるって感じがしないのです。感心して、
「わぁ、あなたってめっちゃ賢い機械だわねー!」と言うと、
「お褒めの言葉、ありがとうございます。」
うぉっ! アップルのSiriより断然賢いかも!
しばらくネットで調べるも、焦ってるからちゃんと調べられず、
「うーん、調べてるけどわかんない。もうちょっと待ってね」と言うと、
「わかりました。お待ちします。準備ができたらおっしゃってください。」
同じことを繰り返すところは機械だわね。でもそうじゃなければ機械と話していることを忘れそう。
ようやくグリニッチの郵便番号を捜し当て、番号を伝えると、
「ありがとうございます。では係にお繋ぎします。」
そこで出て来た人間の女性の担当者に経緯をお伝えしました。取りあえず予約は入れたものの、自分のポイントでは足りないので、夫のポイントを転送してもらって、予約を切替たいと。
彼女が言うには、ポイントで宿泊するには、まずは自分のポイントで予約を入れて、足りない分は実際の宿泊時までに転送されていれば構わないと。実際チェックアウト時に足りなければ現金で払えば良いのだと。だってそうでしょう、今から1年後の予約を入れて、それまでにどれくらいポイントが貯まっているかはわからないでしょう?って。
なるほど。確かに理にかなってる。
でも、実はこの前に一度マリオットの予約担当には電話をしていて、当初予約した一部でも私のポイントで取って、残りは夫のポイントが転送された後に再びポイントでの予約に切り換えたいと言ったら、その時の係の人は、「まず最初に転送してもらってから、予約をポイントに切り換えて下さい」って言われたのです。
今度の係の人は、「申し訳ないけれど、その対応が間違っていました。では今から予約係に転送しますから、そこで一部をあなたのポイントで予約すると言ってください。残りは後から転送されるポイントで宿泊時までに切り換えればいいですから。私は後ろに控えてやり取りを聞いていますから、大丈夫です」って。
そこで別の係に転送されて、取りあえず既存の予約の一部を私のポイントに変えました。でもこの係のアイブンと言う人はアクセントが強くて。。。私には何を言っているのかよくわからなかったのです。
彼の言葉の意味を探ろうとしたところ、先ほどの係の彼女が出て来て、「大丈夫です。彼はあなたの予約の一部は既にポイントに変更してくれました。これで彼の役目は終わりです。アイブン君、ありがとう。あなたはもう切っても大丈夫よ。ここから先は私が請け負いましたから。」
それで、アイブン君は電話を切り、
「さて、これからはご主人のポイントをあなたのアカウントに転送する方法ですけれど。。。」
話を聞けば、夫のポイントを私に転送するには、承諾書なるものを作成し、それを夫に送り、夫がそれに署名をして、送り返さねばならないとのこと。
「送る方法ですけれど、承諾書はメールで送れるのですか?署名後はスキャンファイルをメールに添付して送れるのですか?」と尋ねれば、
「いえ、どちらも郵送かファックスのみです」
。。。
夫は出張ばかりで殆ど家にいないのです。郵便をいつ受け取れるのか。。。郵便では無理。ファックスならなんとかなると思ったのですが。。。
「ではファックス番号を教えてください」と言われ、よくよく考えると今日日ファックスなんて使わないから自宅のファックスは使う時にしか繋いでいない。会社のファックスは、私自身が番号を知らない。。。。
そこで尋ねてみました。
「今更なんですけど。。。夫のアカウントに私がログインして予約をするのが一番シンプルですよね?夫の名前での予約して。でも夫の名前で予約したところに、夫がいなくて家族は泊まれるものなのですか?」
「確かにご主人のアカウントを使って予約されるのが一番簡単です。でもお客様は最初にポイントを転送したいとおっしゃいましたからね。ただネットでのご予約はご主人以外の方の宿泊には使えません。ご主人のポイントでお客様がご使用される場合には、お客様がお電話で予約され、係にご主人のアカウント番号を使ってご自分の名前で予約したいと伝える必要があります。」
これにはちょっと驚きました。
大抵の場合は、こうした場合には「本人」が電話をしなければならないからです。夫が私たちのための手配をするのは面倒がるために、私は出来るだけ何でも自分でしようとしていたからです。私が夫の番号を使って予約できるなら、こんな楽なことはありません。
そこで、
「あれこれ言って時間を取って申し訳なかったけれど、ではそうすることにします」
そう伝えると彼女は、
「わかりました。けれど、先に新たな予約を取ってから、現在の予約をキャンセルするようにしてくだださいね。航空券の予約でもよくあることですが、キャンセルしてから取り直そうとすると、その座席はもうなくなっていることがありますから。」
こうして、私は新たな予約を夫のポイントを使って取るとにしたのですが、彼女との電話を切る前に、
「ちょっと待って。随分長いこと話してたから、貴方も辟易してるかもしれないけれど、これだけは言わせて! これまでいろんなカスタマーサービスがあったけれど、今日の体験がこれまでのカスタマーサービスで最高のサービスでした!」
彼女はクールに「ありがとうございます」って電話を切りましたが、マジで思います。
マリオットのサービスは他に類を見ないと思います。ポイント数だって、低いポイントで高級なホテルに泊まれるし、この辺りはヒルトンとは比較にならないです。(ヒルトンは最近ポリシーを変えて、更に多くのポイントを要求するようになったのです。。。)
今からホテルのポイントを貯めようと思っている貴方。マリオットが絶対的にお勧めです!
マリオットの回し者じゃないですけど、ヒルトンなんかより数段いいです!
(仕事でマリオット系に泊まれないのがほんとに残念!)