2012年7月15日日曜日

やせる脛(3)

久々に実家に電話して母と話しました。

仕事もせんとぷらぷらしている娘たちのことはブログで知っているので、
「ほんま、難儀な子等やねぇ。そやけど、そんな娘に育ててたんはアンタやからね」と母。

「ほな、言わせてもらうけど、そっちかてヒロユキって例があるやん。それはママの失敗作やんか。」
「そらそうやけど、私はまだ棺桶に足突っ込むまで、一縷の望みは捨ててへんねん。」
「ほんなら、私かてそうやん。まだアイツ等には一縷の望みは持ってるねん。これからまだどんな大物になるかわからへんやん。」

二世代に渡って空虚な望みを抱いていることが判明いたしました。

2012年7月13日金曜日

やせる脛(2)

昨日、久々に自宅に帰って参りました。
留守の間は、シナコに郵便物を毎日チェックして、請求書など重要そうなものがあったら逐一報告してと言っていたのに、「自動車保険から小切手が来てる」と言うのが唯一の連絡でした。

でも帰って見ると、害虫駆除の会社から「未納通知」は来てるし、先日のレンタカーのドアの傷の一件でこの会社からレターが来てたし、水道料金の請求書を始め、たくさん請求書が届いておりました・・・。どれも開封すらしてなかった。

私の頭の中で何かがブチっと切れる音がしました。

だいたい、ドアを開けた途端、目に入ったのはぐちゃぐちゃになった玄関マット。ジョダの仕業に違いないけれど、どうしてそれを正さないの? (ブチっ)

キッチンに入ると、キッチンマットがない。聞けば「洗おうと思って外した」とのこと。実は、留守中にキッチンのカウンターに置きっぱなしになっていたお菓子が、アリまみれになるという事件がありました。シナコがジョダを連れて友達の家に数日間泊まって、帰って来たら、黒山のアリだかりだったそう。(ぞぞ・・。) それで殺虫剤を撒いたから洗おうと思ったらしい。そこまでは賢いんだけど、結局それを洗濯機の前に放置しただけで、洗ってもいない。

別段、家を隅々まで偵察して回ったわけではなく、何気なく目につくもの全てが、私の頭の何かをブチブチ切るのであります。帰宅して早々文句も言いたくないけど、あまりの様子に、黙っていろって方が無理。(ここに書ききれぬ幾多のことがあります。実際は恥ずかし過ぎて書けない。)

ってことで、前回のブログの内容からの進展を書かせて頂くと、レンタカー会社から私宛に150ドルの小切手が来てました。恐らく、車を返却した時に払った免責分の500ドルに対して、修理費がそれ以下だったため「おつり」をくれたってことでしょう。この350ドルを今度はカード会社に請求せねばなりません。(ってことは、自分の自動車保険は使わなかったってことでしょう。)

自動車保険の会社からは、シナコが言った通り1300ドル分の小切手が来ていました。シナコがぶつけた車の修理費から免責の500ドル分を引いた残りです。

加えて、次の半年分の自動車保険の請求も来ていました。シナコが2回も事故したから、どれくらい保険料が上がるのかと心配していたら、なんと半年で200ドル下がってました。もしかして、例の事故が反映される前に請求書ができちゃったの? それとも娘たちがそれぞれ1歳年齢が上がったから安くなったの? 理由が前者なら、値上げは半年後に繰り越しってことなのかな。

先日のジョダの一件は、血液その他の検査の結果は全て「シロ」。その後も元気だったので、「食べ過ぎによる腹痛」と結論づけられました。

で、昨日。私が帰宅したときは元気だったのに、夕方あたりから、またブルブル震えだして妙な様子。シナコが散歩に連れて行っても、へばってしまって歩かなかった。でも晩ご飯は普通に食べました。ところが夜になって、私の寝室で3回も戻してた。今朝はちゃんと歩いて散歩に行ったけれど、ウンチをみたら、消化不良そのもので、中に赤茶色のものが。よーく見るとなんとなくチョコレートみたいで、そのなかに砂が一杯混じってた。どうやら、どこかに落ちていた砂まみれのチョコレートでも食べたみたい。正真正銘のイヤシ犬。っつうか、ほんとに学習しないヤツ。

2012年7月9日月曜日

やせ細る脛

ここんところ、本当に忙殺されてて、ブログを書く気も起こりませんでした。
こうやって一生懸命働いているのに、稼ぐ側から、お札に羽が生えて飛んで行きます。

まずはしばらく前にレンタカーを借りた折のこと。レンタカーを利用したのは空港からホテルまでの往復だけ。ホテルに宿泊した2日間は、クライアントの車に同乗させて頂いており、車はホテルの駐車場にとめっぱなし。空港でレンタカーを返却した際、助手席側のドアにゴルフボール大の凹みと小さな傷が見つかった。どうやら隣に駐車した車が、ドアの開閉時にぶつけた模様。(ほーんの小さな凹みに傷で、このくらいの凹み&傷がついたままのレンタカーは山ほどあるのに。)

レンタル中に付けられた傷なので、借りた側、すなわち私の責任になるのですよね。と言うことで自分の保険会社に修理費は請求されます。まだ決着してないので一体幾らになるやら。免責額の500ドルは自己負担。ただしレンタカーの支払いはクレジットカードを使ったので、カード会社の特約として、レンタカーの修理費に関しては自己負担分をカード会社が支払ってくれることになってます。結果的に自己負担はゼロだけど、手続きは煩雑だし、面倒。春休みにシナコが事故ったし、次回から保険料上がるのかなぁ・・・。

と、ドキドキしていたら、ある日出稼ぎ先の私へシナコから電話。
「ママ、また車ぶつけちゃった。今度はもっと、ひどくぶつけた」
「へっ!? どうなったん?」
「アパートのフェンスにぶつかった」
「どこのアパート?」
「学校の近く」
「フェンスは?」
「フェンスは何ともない」
「ほんと? 車はめちゃくちゃなのに?」
「いや、めちゃくちゃってほどじゃないけど・・・」
「とにかく、すぐに保険会社に電話して、警察に連絡した方がいいか聞きなさい。あとでどうなったか教えて」

車と保険(料)のことばかり気にかかり、シナコさんがどうだったか聞くのはすっかり忘れてました。でも自分で電話して来たくらいだから、全然大丈夫なんだと思うけど、それではあまりにも冷たい母親と思われては行けないので、後にポーズで電話を入れました。

「ところで、シナコは大丈夫だったの?」

ああ、なんて優しい母親でしょう。
で、次に、
「ね、シナコはちょっとよそ見をしただけだって言ってたけど、ほんの少し注意をそらしてだけでこんなことになったでしょ。だから、いつも言うけど、今回も違うんだとは思うけど、携帯をいじるとかiPodをいじるって言うのは、怖いことになるんだよ。絶対に運転中に電話とかiPod触っちゃダメだよ」と言うと、
「あの、実は一瞬iPodを見たの・・・」
ああ、やはり真実はコレか。これを教訓に今後は一切携帯をいじらないと肝に銘じてくれ!

修理費、1800ドル余り也。免責の500ドルはシナコに請求。

ということでしばらくシビックは運転できない。シナコは一度もオデッセイは運転したこと無いし、保険でレンタカーを借りることはできたけれど、運転に不慣れなシナコにはそれも怖いし、修理中は車無しで我慢しなさいと言い渡した。

ところが夏期講習を受けている最中だったので、どうしても学校に行かなければならない。そこで大学近くのアパートに住んでいる友人宅に、ジョダ連れでしばらく転がり込むことにしたらしい。

数日後、夜遅くにまたシナコから電話があり、
「出掛けてて、帰って来たら、ジョダが急に大きくなってる」
「どういうこと?」
「だから、急にジョダが太ったの」
「そんな、あるわけないでしょ」
「でもお腹のあたりが丸くなってて・・・ジョダは、ブルブルずっと震えてるの」

シナコの説明は相変わらず要領を得ない。
ジョダは時々アレルギーを起こして顔がむくんだりするけど、お腹が腫れるってことはないし。とにかく、抗ヒスタミンの赤ちゃん用シロップを与えたら落ち着くし、そうして様子を見て翌朝も具合が悪かったら獣医に連れて行くようにと伝えた。

結局、翌日も具合が悪そうだったので獣医に連れて行ったら、
(1)食べ過ぎ、または
(2)膵臓炎
とのこと。

どうやらシナコ達が出掛けている間に、11種のマルチグレイン(穀物の種類が11種入ってる)袋入りの食パンを3分の1袋食べたらしい。日本のパンと違って、こっちのパンの袋って50センチくらいあるんです。だから3分の1だと丁度、2斤くらいに当たるのかな。で、その夜からは下痢もして、脱水にもなっていたらしい。ただし獣医さんが膵臓の辺りを触ると痛がったので、単なる腹痛ではなく、膵臓炎の疑いもあると、血液検査とかもされちゃって・・・診療費+薬代=160ドル也。

399ドルで買った犬なのに、付加価値がつきまくって、今は初期投資の10倍くらいにふくれあがってはります。

どうやら今日には痛みもなくなったようで、結局単なる食べ過ぎだったみたい。

はぁ、やれやれと思いきや、今度はトロントのお姉さんから電話。
「今月と来月のアパート代が足りなくなりそうなんだけれど、お金貸してくれない・・・?」

キニコは6月で卒業。その後も8月末までトロントに残りたいと言った時に、いつまででもどこでも好きなところに住んで良いけれど、それは自分の甲斐性でやってねと伝えた。アルバイトで何とかなると言う予定だったようだけれど、どうやら資金繰りが行き詰まり始めた模様。

自分でなんとかしろと突っぱねることも出来たのだろうけれど、とにかく今回はお金を貸すことに。「但し、ちゃんと自分で生活できるように人生設計しなさい」と伝えたのだけど、どこまで伝わってるやら。相変わらず、ハワイに住みたいだの、しばらくはインターンをして、2年後くらいに大学院に行くだの、夢で屁を踏んだような話ばっかりしている。真面目にいつまでに何をどうするって計画立ててやっていかないと、結局何もできなくて終わるって言ってるのだけど、何の苦労も無く楽賃な人生を歩んで来たあの子達には伝わらないのか。今回のことで、お金がないと何も出来ないってちょっとは気付いてくれたのだろうか。

と言うわけで、私の脛は細る一方。
なのに、なぜか脛の肉は重力に反して上の方へ移動して胴回りについたようだ・・・。