今日は目眩はずいぶんとましです。ほとんどないと言って良いくらい。
目眩のお陰で、いままで入らないとあかんなぁと思いつつ放置していた健康保険の加入に本腰を入れることができたのは良かったのかも。
一昨日から複数の保険のエージェントと何度も電話で話し、ネットでいろいろ調べて、ようやく今日はプランを絞り込むにまで至りました。
保険ブローカーの窓口に行く訳でなく、全てネットでやっているわけですが、ある特定の保険会社を選んで見積りを依頼しようとしても、結局はその保険を扱っているブローカーのサイトに案内されるのですよね。そこで分からない事があると、そのブローカーに電話してと言う具合でした。
お陰でこの国の健康保険の事がよくわかりました。つくづくこの国の国民でなくてよかった・・・日本の健康保険というオプションがあって良かったと思います。(月々いくら払っているのか知らないけれど・・・。)
というわけで私のニーズにマッチした保険を探しました。私の場合は、這ってでも飛行機に乗って日本に帰ることが出来る病状であれば日本の保険が使えますから(多分)、アメリカでの保険の必要性はそんなことも出来ない大病になるか、意識を失って知らない間に脳外科手術を受けているなどという、緊急で重大な病気などの場合。それ以外のマイナーな病気であれば、保険を使わなくても自腹でもなんとか払う事はできるでしょう。
昨日も書きましたが、アメリカの健康保険に「免責」はつきもの。グループ保険(雇用者を通して加入する保険)の場合は、去年まであったコイオの会社の保険もそうだったのですが、免責がゼロの場合もあります。けれども個人の保険では免責ゼロと言うのはないことがわかりました。最低の免責で年間1000ドル。けれど月々の保険料は700ドルでした。
しょっちゅう医者にかかることがわかっていて、軽く免責額を越える自信のある人はいいのですが、私のように普段健康なものにとって、月々高い保険料を払ってまで免責を下げる必要性はなさそうです。私に必要なの脳外科手術で5万ドル請求されたときに自己破産しないで済むことです。
話が横道にそれますが、今日電話で話したエージェントの中にクリス君という人がおりました。彼はかなり正直な人と思えこんな助言をしてくれました。
「この国の保険会社と言ったら自分たちがもうける事しか考えていない。けど保険が必要ならその中から選ぶしかないんだよ。僕はエトナの保険に入っているけれど、毎年保険料をどんどん上げて来るんだ。(ちなみにこのブローカーではエトナは扱っていません・・・。)保険に加入して2回しか医者にかかってないのに。去年まで160ドルだったのが、今年は200ドルだよ。僕の免責は1万ドル。普段は病気しないからいいんだ。あなたは大病した事ないか知らないと思うけど、僕は若い頃に2回手術をしたことがある。簡単な肩の手術で2万ドルかかるんだよ。僕には貯金もなけりゃ資産もない。だから病気になった時の医療費の支払いの事なんか全然心配してないんだ。心配するのは自分の体が回復するかどうかだ。お金は払えなければ自己破産すればいい。けれどあなたは家族もいて資産も貯金もあるならそう言う訳には行かないでしょ。だからあなたの場合は大病をしたときに困らないようにすること。」
彼の言う事は非常に的を射ていてその通りだったのだけれど、彼は「あなたに合う保険はもうこれしかない」と決めつけて薦めて来たので、ちょっと考えさせて、と言ったら怒って切ってしまいました。たしかにそれまで30分くらいいろいろ質問もしていたのだから、ええ加減にせぇと思ったのでしょうが。
クリスの言うように、この国では健康保険に入っていたにも関わらず、一度の大病で自己破産に追いやられたという例は後を絶ちません。
そこで日本の人には馴染みがないアメリカの健康保険が大まかにどんな内容なのかご説明しましょう。(私も今回ようやくわかったのですが。)
まず最初に用語の説明です。
「免責」とは、1年間の医療費の中で、その額までは自己負担しなければならない金額です。1年間とは、カレンダー年の1年間ですので、1月〜12月の12ヶ月をさします。
Co-insuranceとは免責額を越えた部分の医療費の自己負担の割合をさします。Co-insuranceで一般的なのは20%ですが、0%〜40%までいろいろあります。Co-insuranceが20%であれば免責を越えた部分の更に2割が自己負担となります。Co-insuranceには通常上限があり、免責額と同額なのが一般的です。例えば免責が5000ドルですと、Co-insuranceの上限も5000ドル。つまり年間の自己負担額の上限は1万ドルです。(指定医療機関を使った場合でです。)
Co-payとは、1回の医師の診察料に対しての自己負担額。Co-payが35ドルの契約であれば、医師の診察料が80ドルであっても自己負担は35ドルです。(検査費などは含まれません。)通常の医師の診察料は50ドル〜100ドルくらい。
他にも、PPOやPOSと言った違いもあります。PPOの場合は、保険会社指定の医療機関に属した所にかかれば割引が適用されます。指定ネットワーク外の診療機関にかかることもできますが、この場合は割引はありませんし、「免責額」が倍額になります。(ということで極力ネットワーク内の医者にかかるべし。)POSの場合は、主治医を定め主治医の紹介状がなければ専門医にかかれないなどの制約がありますので、私はPOSを定めている保険会社は選びませんでした。
PPOでネットワーク内の医療機関にかかった時の割引率は、保険無しの金額の15〜40%引きというのが通常です。(これが健康保険に入っているメリットと言えます。)
と言う事で、具体的に私が比較した保険会社と内容です。
まず免責額は5000ドルに設定しました。ちなみに免責3000ドル、3500ドルとの月額保険料の差は50〜70ドル。平均で60ドルx12ヶ月=720ドル。絶対に払わなければいけない720ドルと、もしかして払わなければいけない2000ドルを比較し、おそらく1年で医療費が1000ドルに達することもなさそうな自分の健康状態を思い5000ドルを選びました。(間違ってたかなぁ・・・。)
Co-insuranceは0%を選びました。先にも書きましたように、私の心配はある日突然、くも膜下出血で脳外科手術を受けるような場合。そのときに5万ドルかかったとして、免責額5000ドルに加えて、2割のCo-insuranceを払うとすれば、更に9000ドル。一度に14000ドルの出費は困難です。Co-insuranceの0%を選択すると、UnitedHealth以外はCopayのオプションがありません。つまり診察料は100%自己負担です。
と言う事で3社に絞り、同じような条件で保険料を比較しました。
免責5000ドル、Co-insurance 0%の場合
UnitedHealth Copay $35 月額$391 +Dental $70 = $461 (クリスのお勧め)
CIGNA Copayなし(全額自己負担) 月額$235 +Dental $34 = $279
Aetna Copayなし(全額自己負担) 月額$307 +Dental $19=$326 (ただし歯の保険の内容がクリーニングくらいしかカバーしてない)
どの保険も「予防医療」、つまり子宮がん検診やマンモグラムなどは100%カバーされています。
各社ちょっとずつ内容に違いがあって、(全く同じ条件じゃないのが選択を難しくするところ)例えばAETNAやUnitedHealthは海外での受診もネットワーク外として扱ってくれるけれど、CIGNAは救急以外は適用外。処方薬に対してもカバーされる範囲に差があります。
最終的にはCIGNAかAETNAになったのですが、同様の内容なのに保険料に70ドル近い差があり、この違いが何なのか尋ねてみました。複数のエージェントに尋ねましたが、同じ回答が返ってきました。「CIGNAは審査が厳しくて、健康な人しか加入させない」とのこと。
と言う事で、最終的にCIGNAに申し込もうと思うわけですが・・・自称健康な私、審査に通るかなぁ。
詳しい研究と調査、お疲れさまでした。よく頑張った!
返信削除基本的なアプローチがきちんと決まりよかったですよね。
一つ気になるのは、シグナは審査が厳しく健康な人しか入れない、という言葉を聞いたとき、じゃあ審査に通って入ったけど、たまたま病気や怪我で保険のお世話にならなければ、という場面になったときに加入者に対する保険会社の対応がどうなのか、ということです。
いわゆるCustomers' Opinionsが欲しいところですよね。
そういう情報が得られればある程度確信を持って選べる。
ちなみに、私はこれまでエトナに電話をして、自分のところに届いた治療明細の???という部分について質問したことが数回ありますが、電話に出てきた担当者の応答は丁寧で、自分達の処理が間違っていた場合(でこれが結構ある!)にも、素直に「私達の処理エラーでこうなっていますが、訂正をしてこうなります」みたいに説明してくれた。
そういう意味では Customer's Relation Dept は合格。
50歳以上ならば、AARPというオプションもあると思います。AARPを通して、CIGNAとかAetnaが引き受けている様です。
返信削除EddyNanakoちゃんに言われて、にわかにCustomers reviewを色々調べてみました。それで行くと私が絞り込んだ3社はみんなどっこいどっこいだったのね。その後、JDPowerが調査した結果を見るとCIGNAが最低でAETNAのほうがちょっと良かった。もうひとつローカルな会社がNCではアワードを受けていたから早速今日はそこの見積りも申し込んだけれど・・・なしのつぶて。ブローカーが同じだったりしてCIGNAの見積りもらってるのがわかってるのかなぁ。ただそのローカルの保険会社はネットワーク内しかだめみたいだから、私のようにあちこち行く人間にはもしかしたら不向きかも。保険買うのって、ロタリー買うみたいな物かなぁ。当たるか外れるか、いざとなるまでわかんないのかも。
返信削除KenHさん、残念ながら私はまだ若いから駄目なんですよ〜。