2011年7月4日月曜日

チャーハン

その昔、芦屋駅の近くは大原町に「みゆき亭」という中華料理店がありました。中華料理店ったって、我が家が食べた事があるのは、ここのチャーハンとラーメンだけなので、他にメニューがあったのかどうかすら覚えてません。

あ、確か一度だけ「冷やし中華」を食べた事がありました。当時冷やし中華はまだまだ主流な食べ物でなく、私もその日が初めてでした。多分暑かったのでしょう。冷たいラーメンでも出てくると期待していたのですが、食べてみたら酸っぱかったのでびっくり。期待を裏切られ、おいしくないと思い、全部食べる事ができませんでした。たしかまだ小学生だったと思います。

我が家では「みゆきさん」と呼んでいましたが、確かあの冷やし中華はめずらしくお店で母と二人で食べたような記憶がありますが、普段はもっぱら出前でした。毎年我が家の年越しは、年越し蕎麦ならぬ、みゆきさんの「年越しラーメン」でした。

ラーメンは普通でしたが、みゆきさんのチャーハンが本当においしかったのです。実は私は未だにみゆきさんのチャーハンよりもおいしいチャーハンを食べた事がないのです。当時も本格的に中華を食べる時は神戸の中華料理屋さんに行っていましたが、そこのチャーハンより、どこの中華料理店のチャーハンより、みゆきさんのチャーハンはおいしかったのです。

大きなエビが入っていて、確かチャーシューも入っていました。卵もネギも。入っている物は他所と別段変わらないんだけれど、あの香ばしい香りと味。本当においしかったのです。

ところがそのお店がある日突然閉店してしまいました。いつごろのことか記憶にないのですが、私が高校生くらい?中学? お店はコックをしている父親と配達をしている息子の二人で切り盛りをしていたのですが、息子の方がばくちで借金を作り自殺したと言う噂でした。

以来、みゆきさんのチャーハンを凌ぐチャーハンを求めていました。

ずっと出会えないでいたのですが、実は最近になって「近い」ものをアメリカで見つけました。それは、タイ料理のレストランで出されるチャーハンなのです。

みゆきさんのあのぱらぱらしたチャーハンよりはしっとりしているのですが、味や香り、香ばしさにはかなり近い物があります。しかも、複数のタイレストランで似たような味なのです。これはタイのチャーハンに秘密がありそう。

そこで味の秘密を調べてみました。するとわかったのが、タイのチャーハンには「ナンプラー」が使われているってこと。

みゆきさんのチャーハンのあの独特の香りはエビにあったんじゃないかと思うのですが、もしかしたらナンプラーがそれに近い香りを醸し出してくれるのかも。今度、アジア食品店に行ってナンプラーを買ってタイ風チャーハンでみゆきさんの味に迫ってみたいと思います。

2 件のコメント:

  1. 元大原町住人としては、懐かしいですね。大原町も変わりました。区画整理、山小への学区変更。山中も学年4クラスとか。

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  2. 山中はたったの4クラスですか。芦屋は老人の町と化してますからね・・・町を歩いていても全然子供を見かけませんものね。父がアメリカに遊びに来たときに「子供が多いなぁ」と感心していました。
    みゆき亭はご存じなかったでしょうか・・・。本当においしかったんですけど、チャーハン。

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