問題は、
「ABCDの4人が1列に並んでいまる。AとBの間に壁があり、それぞれが壁を向いています。CとDは共にBの方向を向いています。AとCは黒の、BとDは白の帽子をかぶっています。壁でしきられているAとBCDはお互いが見えません。CにはBが見え、DにはBとCの両方が見えます。
4人に、帽子は白が2つ黒が2つであることを伝えます。そして、自分の帽子の色がわかったら、すぐにその色を叫ぶように言います。すると、しばらくの沈黙の後、自分の帽子の色をあてた人がいます。それは誰で、どうしてわかったのでしょう。」
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私が出した答えは、「全員が分かった、なぜなら自分の帽子のツバを見上げれば、何色かわかるから。」
勿論、私の答えは不正解。正解はこのリンクをご覧下さい。
慶応幼稚舎の入試問題の解答解説
ネットで見つけた上記の回答ですが、これを読んで、「私の答えの方がよっぽど幼稚園児らしいやん!」と立腹しました。
で、今日の話です。この問題が解けるかどうか、ある知人に対してイラストを描いて説明したところ(ちなみに上記以外の情報は全く与えていません)、私の説明が終わるや否や、答えを言い当てたのです! しかも「これは各人が話す声が皆に聞こえていると言う条件下での話でね」と言う注釈付きで。
この問題もしくは類似問題を知っていたのかと思いましたが、そうではないようです。世の中にはこういう人もいるのだと感心しましたが、「でも、私の解答のほうが、よっぽど幼稚園児らしいと思うし、そんなこまっしゃくれた慶応の幼稚園児達と同窓でなくて良かった!」と捨てセリフを吐きますと、「そうは言っても、今の日本の経済界、政界はみんな慶応幼稚舎の出身が多いのが現実なんだよね・・・」と。
そう聞いて、ますます私はむっとしたのであります。だいたいこういう問題は数をこなしてパターンがわかれば解けるでしょう。トレーニングを受けていない純真無垢な幼稚園児が、いきなりこの問題が解けるとはまず考えられない。ある意味、考えがパターン化しているわけです。(私の「つば」発想の方がユニークじゃない!)
更に私が沸騰したのは、この後のこと。この人が、「東大の入試問題で、『現在、日本中に何台のテレビがありますか?』と言うのがあったけれど、答えは?」と聞かれ、少し考えて「2億台」と答えました。「その理由は?」と聞かれたので、「一家に平均2台で、家族は平均4人だろうし、加えて公共の場所(学校、病院、ホテル)にもあるし、電気屋さんにも何台もあるし・・・、大型ゴミの廃棄場所にもあるだろうし・・・」と答えました。
どうやらこの入試問題の回答には、「何台」と言う具体的な数字が存在するのではなく、設定された前提条件がどこまで妥当で、それに対する正しい推定がなされているかどうかが問われるようなのです。つまり「何台」という定量的な回答はないんです。
ならば推量し易い前提条件を選んで設定すればより簡単な訳ですよ。例えば、「現在の日本の家庭内にあるテレビの台数のみを対象とする」とか。
テクニックだけの話で、なんだかずるい試験問題ですよね? 通常、「今日本に何台テレビがあるか?」って問われれば、真面目に日本全国に存在するテレビの全数を推量しようとするでしょ?
こういう話を聞いていて、むかついて仕方ないわけです。要は小手先のテクニックさえ分かっていれば、いかようにも「まことしやかな」答えが出せる。その答えに意義があるかどうかは問題外なのです。
で、話はさっきの慶応幼稚舎出身者の話に私の頭の中では繋がるのだけれど、今の政治家って日本もアメリカも(特に共和党)、2世/3世/4世の政治家ばかりで、小手先のことは、これまでの教育環境と周りの人のサポートで対処できます。しかも彼らの言うことやすることは、まことしやかに聞こえても、実際の庶民の状況なんて全然わかってなくて、世の中のために意義のあることではなく、所詮は自分たちの既得権を守ることばかり。
私はブッシュが大嫌いだったけれど、あんなバカ男でも、それなりの教育を受けたから、大統領としてなんとか務まる程度には賢くなりました。朱に交われば赤くなるって言うじゃないですか。慶応幼稚舎に行った人だって同じことなのだろうな。お金があったから塾にも行けるし、家庭教師もつけられるから、良い学校行って、それなりの訓練を受けて、そんでもって社会の要人になって、あらゆる面で国を動かしている。
だけど、庶民のことなんて、何も分かってなくて、分かる必要も本当のところは感じてなくて、要するに自分たちとその家族と末裔が心地よく暮らせればいいわけです。
私が愚痴っても何も変わるわけじゃないんですけど。
前からずっと思っているのですが、せめて政治家になる前提条件として「最低限10年間の社会経験を要す、但し同族企業での経験はこれに含まない」というのを加えて欲しいっす。
(共和党候補のロムニー氏の奥さんが、これまでに一度も働いた経験がないということで、少し前に論議を呼んでいました。彼女が言うように5人の息子を育てるということは、決して簡単なことではないし、世間の普通の奥さんよりは立派な妻であり母であったと思います。けれど「一度も働いたことがない」って言うのは、結婚前も働いたことがなくアルバイト経験もないってことですよね。それってやっぱり浮世離れしてますよね。それに「働かない」選択肢があったと言うのも裕福だからこそ。日本じゃ専業主婦は多いですが、それは日本が比較的裕福だからです。景気の悪くなった今は、日本でも奥さんのパートなしで生活が成り立つ家庭も減ったのでは。アメリカでは、そもそも「専業主婦」と言うのはある程度裕福な証です。)
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