2011年2月18日金曜日

火災報知器

火災報知器が鳴ったとき、どうします?

ここのところ日本にあまり住んでいませんので、最近の日本でのそういう経験はなく、社会人になってから日本のホテルや出先でそういう経験があったかどうかも思い出せません。ただし子供の頃を思い起こしますと、割と頻繁に誰かのいたずらや誤作動で、学校の火災報知器が鳴っていました。

そのときどういう対応をしていたかと言うと、たいていは何もしない。あぁ鳴ってると、生徒も先生もしばらく聞き入っているうちに警報が止まる。「誤作動でした」という放送があったこともあるし、何の知らせもなく、そのまま何ごともなかったように授業が再開されることもあったように記憶します。

もちろんこの頃は、まだテロという言葉が、たまにはテルロと表現する人がいるほどに一般的な言葉ではなかった平和な日々のお話。

サウジ時代に、娘たちが通うアメリカンスクールでも、時たま火災報知器が誤作動を起こすことがありました。私は週に一度の頻度で学校のお手伝いに行っており、そのときに警報が鳴ったこともありました。その時の対応に、正直言って驚いたものです。

警報機が鳴った途端、誤作動かどうかなど疑うこともなく、先生は間髪入れずに生徒の避難を始め、指定された場所へ移動するのです。この時はまだアルコバールやリヤドでの爆破事件が起きる前で、テロが身近なものとなる以前の話です。自分の学校時代のことと比較して、非常に驚いたのを覚えています。

さて、仕事で頻繁にホテルに滞在するようになり、これまで4度、火災報知器が鳴ることがありました。同じホテルで2度ずつなのですが、誤報なのか火災なのかわかりませんから、もちろんすぐさま避難しました。

最初のホテルでは、ロビーまで降りてすぐに誤報だとわかりましたが、法律でホテルが勝手に警報を切ることができないのです。火災報知器が鳴ったとたん、消防署に通報されていますが、消防車が到着して、点検を終えてからでないとホテル側が一方的に火災報知器を切ってはいけないのです。ですから、消防車が到着するまでのしばらくの間はじっと我慢。

この警報機の音が半端じゃないのです。特に客室内は耳をつんざくような音で(寝ている客も起こさないといけないから)、部屋に留まることは普通の人ならほぼ不可能。仕方なくロビーや外で警報が鳴り止むのを待つことになります。

2週間ほど前に、またホテルで警報が鳴りました。一応避難しましたが、すぐさま部屋を出られる状態ではなく(笑)、着替えてから廊下に出たら、下からエレベータで上がって来たお客さんが、「誤報だよ」と教えてくれました。とはいえ、こんなうるさい部屋にはいられませんので、下へ降りました。どうやら誰かが食堂に備えてあるオーブントースターでベーグルを焦がした模様。消防署が来て警報を止めてくれるまでロビーで待つこと半時間。

それからしばらくしたある日、再び警報が鳴りました。夕方で、ホテルに戻ったばかりでしたので、そのまますんなり部屋から出られました(笑)。また誤報かな、それならエレベータで降りてもいいかな、とか迷いつつも、まじめに非常階段を使って降りました。

降りてすぐに、慌てて走り回っているホテルのマネージャーに出くわしたので、「また誤報?」と尋ねると、「いえ、スプリンクラーが誤作動して・・・」と指差します。見るとホテルの入り口の二重になった自動ドアの間の天井から、まさに「バケツをひっくり返した」と表現するにふさわしい勢いでスプリンクラーから水が放射されています。みるみるホテルのロビーが水浸しに。

アラームもスプリンクラーも、消防車が到着して点検を終えて止めてくれるまで、30分ほど鳴りっぱなしの出っ放しでした。

翌朝には、ロビーの至る所でファン(扇風機)が回っておりました。


それにしても、スプリンクラーから出ている水って初めて見ましたが、まったくもってすっごい勢い!

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