2013年2月14日木曜日

怖い話

「ちょっと、わたしより先に惚けるなんて、やめといてよ」

と、母によく言われるのだが。勿論、意図的に先に惚けたろなんて思わないけど、あり得る話かも。

今朝、コーヒーを入れた。

KEURIGと言って、1回分のコーヒーが小さな使い捨ての容器に入っていて、それをとマシンにセットするのだが、このマシンは貯水タンクを空にしても、必ず少量の水がマシンの中に残ってしまう。私は出張が多いので、帰って来たら何度もコーヒー無しで沸かして中を掃除する。毎朝コーヒーを入れるときも、必ず2回はお湯だけを通し、3回目でコーヒーを入れる。

今朝もそうした。

で、2回目のお湯を流しに捨てた途端、あっと声を上げた。
流したのは透明の湯ではなく、茶色いコーヒーだった。

え、2回目じゃなかった? コーヒーをセットしてたんだっけ?

記憶にない。

もちろん、これだけじゃ惚けたんじゃなくて、単なるド忘れとも言えるでしょう。

でも、ド忘れが度重なると恐ろしい。

前にも書いたが、シャワーに入りながら、髪をシャンプーしたか、コンディショナーを付けたかどうか思い出せないことがよくある。コンディショナーの場合は、触るとちょっと滑らかな感触があるから、なんとなく使ったかどうか判断できるものの、シャンプーの場合はどっちかわからない。再びシャンプーしてみて、妙に泡立ちが良いと。。。あらら、既に洗ってたか、となるのである。

これしきは大したことないとも言える。でもまだある。

先日、仕事で一緒だった人たちに、面白いからウケるだろうと、このブログでも書いたフォーチュンクッキーの話をしようと思った。

ところが、途中まで話して、落ちであるところの、おみくじに書いてあった文面(「まずは春巻きから始めましょう」ってヤツ)が、思い出せない。

あーん、せっかく面白い話だったのに、落ちが思い出せなかったらお話にならないやん。その人達にも、「話すときは、先にちゃんと落ちを思い出してから話してくださいね」と言われた。(情けないけど、別の形で笑いを取ったから、まあ良しとするという考え方もあるけど、そう言う問題じゃないのだ。)

肝心のところは忘れていたのに、面白かったことだけは覚えていて、話しながらも自分の心の中が可笑しくてくすぐったい気持ちはあったのに。。。

そう言えば高齢者のホームでケアマネをしている姉が言っていた。
認知症の人は、「何があったかは記憶に残らなくても、その時の感情だけは記憶に残るのよね。」
だから、嬉しいこと、楽しいことを体験させてあげると、その嬉しい気持ちだけがいつまでも残って良いそうだ。

私の場合も、可笑しい気持ちだけは残ってたんだけど。。。

まぁ、そう言うこともたまにはあろうかとおっしゃるかもしれない。
でも話はこれでも終わらないの。

また別のお仕事で、あるアメリカ人の女性がニューオーリンズ出身だと言った。
一緒にいた別の人が、
「わぁ、今年はスーパーボウルがあるから、盛り上がってるでしょうね」と言った。

10年ほど前にニューオーリンズへ家族旅行したことがあり、クレオールやケイジャン料理を食べて、とっても楽しかったことを思い出した。そこで、その時のニューオーリンズの景色を思い出しながら、もう一度行って見たいと言おうと思って口を開いた。

「10年ほど前に家族で。。。」

ここで止まってしまった。
たった今聞いた「ニューオーリンズ」の地名が出て来ないのだ。
脳裏には確かにニューオーリンズの情景が浮かんでいて、どこの話をしているのは分かっているのに、たった5秒前に聞いたニューオーリンズという地名が出て来ないのである。

そこで、
「。。。えっと、どちらのご出身でしたっけ?」

今となっては笑い話のようでもあるけれど、その時は本当に焦ったし、その人達も驚いて私の顔を覗き込んでいた。。。

自分でもめっちゃ怖くなった。

やっぱり若年性アルツハイマーかなぁ。

1 件のコメント:

  1. なんか、ほっとしたわー。私だけじゃないって。
    病的ボケ方かなって気にしてたのよ。
    ・・・てことで、加齢って怖いね!
    お互い、体をなだめすかして働いていきましょー。

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