2012年8月8日水曜日

日本の不思議(2)

成田に着いて、預け入れ荷物が出て来るのを待っておりました。

すると成田のターンテーブルは、上からベルトコンベアで流れて来る荷物が、下のターンテーブルに滑り落ちる直前にセンサーが設置されていて、ターンテーブルに空きスペースがないと、ベルトコンベアが止まって、空きスペースが出来るまで待つシステム。

アメリカでは、次から次へと荷物が容赦なく流れ出て来るので、ターンテーブルに既にある荷物の上にどんどん重なってしまうのです。

へー、賢いやん! さすが日本!と感心しました。

のも、つかの間。

成田での入国は、日本人はさっさか手続きが終わり早く出て来れるのですが、ガイジンさん達の方は入国審査に時間がかかり、なかなか出て来はりません。すると、彼らの荷物がターンテーブルからなくならず、空きスペースが出来ないのであります。

それゆえ、ベルトコンベアはひっきりなしに止まり、荷物が出て来るのに時間がかかること。

うーん、賢いセンサーはええねんけど、やっぱし山積みになってもええから、さっさか荷物が出て来て欲しいかも。

成田へはコイオが車で迎えに来てくれておりました。自宅へ帰る高速で、ふと隣の車を見やると、運転席の窓の3分の1くらいにカーテンがかかっています。後部座席の窓じゃないですよ、運転席! 信じられない。こりゃもう道路交通法違反でしょう。日焼け防止と思いますが、そこまでするんやったら、もう車なんか運転しなさんな、危ない。

確かに日焼けが嫌なのはわかりますけど、私自身シミダラケで、あぁもっと若い頃に日焼け予防をしておけば良かったと後悔はしてますが、それでもこの暑い中、長袖に手袋で歩いている人たちを大勢見ると、なんかその光景は私の目には異様に映ってしまいます。

もうひとつふと思ったのが、常日頃からアメリカの肥満の状況を見るにつけ、真面目になんとかせなあかんと感じていたのですが、今回日本に帰って、日本でも肥満が増えていると感じました。

日本に到着していきなり、成田の入国係官。制服のシャツのボタンが飛ぶんとちゃうかってくらいぱつぱつ。町を歩いても、えっあんなにお腹の出た日本人が・・・と思ったり。昔からこんな太った人って一杯いましたっけ? 私の思い過ごしでしょうか。

日本の不思議(1)

ただいま日本に帰省中であります。
日本に居る人には当たり前のことでも、外から帰って来ると不思議なこと、スゴイと思うこと、おかしいんとちゃうん・・・と思うことなどが数々あり、それらをちょっと書き綴ってみます。

まず、いの一番に「おかしい」のは、うちの娘たち。

顔もまるきり日本人(コイオに似た長女の方は時々ハーフ?と言われることもあるらしいけれど、それは仕草や、海外に住んでるゆえの先入観に依るものと思われます)、日本語だってアクセントなく話せるのですが・・・ここまでガイジンだったとは。私も今回初めて強烈に感じ入っとります。

日本に戻ってすぐ銀行に行きました。と言うのもシナコのキャッシュカードは私が暗証番号を間違えたために随分前から無効になっており、再発行は本人が手続きせねばならないからです。加えて記帳をしに行ったキニコのカードも通帳も、磁気不良で再発行が必要となりました。

窓口に私がついて行きますと、係の人に「再発行申込書はご本人がご記入ください」と、釘を刺されました。

さて、それからが大変。各項目は説明してやらないと意味がわからないし、フリガナの書き方の基本を知らないから、一つのマスに濁点も一緒に書き入れるし。挙げ句の果てに自宅住所に至っては、全く覚えていない。ちなみに日本の我が家にはこの子達は殆ど住んだ経験はないものの、住所そのものは20年間変わってないのです。

中学の1年間を日本で過ごした経験のあるシナコの場合は、それでも、私が口頭で伝えるとすらすらと住所が書けたのですが、キニコに至っては、皆目ダメ。こんな漢字かな・・・と途中までデタラメ書いて塗りつぶし、結局は妹の書いたのを写させてもらって姉の面目丸つぶれ。

窓口に持って行くと、キニコの通帳の印鑑は持参していなかったので、ぐちゃぐちゃと塗りつぶしたところは、「訂正印が押せませんので、申し訳在りませんが、書き直してください。」 そうなんですよね、日本には「訂正印」と言う文化がありました。長時間費やした申込書はあわれ書き直しとなりました。

かくして銀行には2時間余りおりました。3時過ぎて早々とシャッターは閉まり(いまだに3時で銀行が閉まるって・・・)、私たちは通用門から帰りました。

でも、日本の銀行にいらっしゃるヘルパーの人たちってほーんとに親切で、助かりました。(話すのに床に跪いて下さって、申し訳なくなるくらい。)

次に二人を歯医者へ検診に連れて行きました。シナコが以前、矯正で通っていたところだったので、シナコは問診票に記入する必要はなかったのですが、新患のキニコだけ記入が必要。ところが、「検診」「予防」「治療」「起床」「間食」・・・などなど、読めない字のオンパレード。いちいち読み方を教えてやるも、「ヨボーってprevention? ケンシンって何? カンショクって何?」と言うありさま・・・。

極めつけは、義兄嫁と一緒に行った近所の和食バイキングレストランでのエピソード。キニコは紅茶を飲もうと、選んだティーバッグをカップに入れて、電気ポットにまで持って行ったのですが・・・そこから、私に向かって手招きをする。行って見ると、ポットの上に書かれた「押す」を押して見ても、それはポットの蓋を開けるためのもの。キニコにはボタンに書かれた「解除」「再沸騰」「給湯」などが読めず、どうやってお湯を注いでいいかわからず途方に暮れておりました。

・・・日本語はあかんとは思っていましたが、これまでは「子供扱い」で私が世話を焼いていたので気付かなかったのですが、ここまでとは。

顔も言葉もまるっきり日本人なのに、ATMも操作できず(キニコは迷わずEnglishボタンを押してはりました)、問診票も書けなくて、電気ポットにも戸惑ってたら、「この人、ちょっとどないなってはるんやろう?」と思われること間違いなし。これからよその人に尋ねなくてはならないときは、わざとなまった日本語で話したかけた方がええんちゃうかと思いました・・・。