2012年11月18日日曜日

ウィンドファーム

広大なトウモロコシ畑と大豆畑が延々と広がる農地に囲まれたところに長く滞在しております。小さな町で、アジア料理で食べられるのは中華くらい。日本食を始め、その他のアジア料理を食べるためには、30マイル(50キロ)ほど離れたもう少し大きな町まで行かねばなりません。

そこで週末には決まって足を伸ばすのですが、道中、高速道路からかなり離れたところに、以前はなかったと思われる風力発電用のウィンドミルがたくさん建っていることに気がつきました。

風の強い日にも関わらず回転スピードはのろいし、色んな向きに建っているウィンドミルの中でも回っているのは極一部だけ。

どうして全部回ってないの? こんなに建ってるのに、もったいないなぁ。。。

私のクライアントはエンジニアばかり。色々な疑問に答えてくれます。

発電は決まった周波数じゃないといけないので、色んな向きの風車がばらばらに回っていたのではダメだそう。だからその日の風向きに合せて、決まった向きの物だけを回しているのだと。

けれど同じ向きに見える風車でも止まってるのと動いているのが。。。こうなるとエンジニアの好奇心がムズムズするのか、「近くまで見に行きましょう。」

遠目には同じ向きに見えた風車も、近くで見ると表向きと裏向きの二つがあり、どちらか一つしか回っていないことがわかりました。しかも側で見るとかなりでかい!

「台風などの場合に折れないように、羽の根っこの部分が動いて羽の角度が変わるようになっているはず」と別のエンジニアが言えば、「台風じゃ風が舞っているから、角度を変えたところで関係ないと思う」と言う意見も。側で見ると、羽の根っこは動きそうでもあり、動かなそうでもあり。。。この議論は持ち越しに。

後日ネットで調べたところ、羽の構造はわからないものの、このウィンドファームで6万5千軒分の発電量をまかなっているとのこと。私の出身地の当時の人口が7万人だったから、「なんだ大したことないですね」と言うと、「6万5千人じゃないですよ、軒ですよ。1軒に平均2人が住んでいたとして13万人分。」 と思うと、うん、なかなかすごいかも。現在滞在している町の人口が3万3千人だから、このプロジェクトがカバーする二つの郡の半数ほどの世帯へ供給可能なのかもしれません。このプロジェクトは1年前にスタートし、11月で完了なんだそう。

こーんなにゆっくりちんたら回ってるのに、これだけ発電できるというのは驚き。何にもない畑のど真ん中だから、これだけのウィンドミルを建てることが可能なわけですが、建っているのに仕事もせず止まっているウィンドミルもたくさんあり、それでも一様に経年劣化は起きるわけで、建設費はともかく、今後の維持費がかなりかかりそうな気もします。自然エネルギーって環境には良くても無駄な部分も多いんですね。


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