2011年11月28日月曜日

はじめてのおつかい

自慢じゃありませんが、シナコは普段殆どお手伝いをしません。
私の方も、シナコにお手伝いさせようと思うと、手取り足取り説明しなくちゃいけなくて、それが面倒なので、ついつい自分でやってしまうからいけないんですけど。

サンクスギビングの4連休を終えて、昨夜大学の寮に戻ったシナコですが、休み中も、「サラダ作って」と頼んだら、珍しくやる気になってくれたものの、いきなり丸ごとレタスを洗おうとするから、
「食べる分だけでいいよ」と言うと、
「どのくらい? これくらい? もっと?」
と質問が続く。

「適当。自分が食べる分とママの分だけだから」
「じゃあ、どのくらい?」

やっとレタスを洗い終わったので、
「じゃあ、一口サイズにちぎって」と言うと、
「どのくらい?」
「どのくらいって、いつもサラダにあるように、ひとくちで食べられるサイズ!」

・・・その後、お皿に載っていたレタスのサイズは三口サイズくらいありました・・・。
(やらせないから、できない訳で、やっぱり手伝わせるのが面倒でもさせないとダメなんですよね・・・。)

はじめてのおつかいって番組がありましたが、あれは確か幼稚園くらいの子供。
こちらは大学2年生。

シナコはサンクスギビング(木曜)の前日水曜日の午前10時に退寮しなければならなかったのですが(休み中は寮が閉まる)、同じく水曜に出稼ぎ先から帰宅するはずだった私の予定が仕事の都合で急遽1日延長になり、迎えに行けなくなったので、タクシーで一足先に帰って来ました。

サンクスギビングの当日はスーパーもお休みです。しばらく家を空けていたので冷蔵庫はすっからかん。そこで帰宅したシナコに水曜日中にお買い物を頼みました。これがキニコだったら「適当に」で済むのですが、シナコの場合はそうは行きませんので、買い物リストをテキストメッセージで送りました。

夜になって「お買い物に行った?」と尋ねると、
「まだ。」
「えー。遅くなると危ないから、早く行きなさいって言ってたでしょ!」
「わかった、もうちょっとしたら行く」

免許を取ってさほど運転しているわけではないですし、数ヶ月ぶりに運転するわけですから、何かがあった場合を考えて「明るいうちに行きなさい」と言っていたのに。

それからしばらくして電話がありました。

「今、スーパーなんだけど、English Cucumber(イギリスきゅうり)ってどれ?」
「書いて送ったでしょ。長いキュウリで、アメリカのゴロゴロした太い奴じゃなやつ。多分ビニールで包んである。」

アメリカのキュウリは種が大きくてあんまりおいしくないのです。English Cucumberはどでかいですが、味は日本のキュウリに似ています。

「わかった、あった。多分これだ」

更に質問は続きます。

「キャベツってChinese Cabbage?」

私は荷造り真っ最中でシナコの電話がうざったかったのと、Chinese Cabbageは白菜だけれど、まさかそれをキャベツと見間違えるはずはないし、柔らかいキャベツで葉っぱが縮れているやつ(名前を知らない)の事を言っているのかなと思い、そうだよと生返事をしました。

しばらくすると再び電話が鳴り、
「ミンチって、70%リーンと80%リーンとあるけど・・・どっち?」(脂肪分が30%か20%かと言う意味)
「80%でいいよ」
「わかった」

更にしばらくして電話があり、
「ヨーグルトってどんなのがいいの?」
「・・・どんなのでもいいよ。シナコが食べたいの」
「え、じゃあ、XXXってのでもいい?」
「・・・じゃ、ママはアクティヴィアにしておいて・・・」
「わかった、どのフレーバー?」
「・・・もう、何でもいいよー。もう、じゃ、ブルーベリー」

それから更に時間が経って再び電話。

「・・・あの、車のバッテリーが上がっちゃったみたいなんだけど・・・」
「ヘッドライトつけっぱなしだったの?」
「うん・・・」
「長い事買い物してるから・・・。仕方がない、ジャンプスタートしてもらわないとダメだから、保険会社に電話して。グローブボックスに保険の紙が入ってるから」
「・・・紙? どの紙? そんなのないよ・・・」
「あるから! XXって会社の名前が書いてある小さい紙!」
「・・・・あった!」
「じゃ、そこに電話して、あとは自分でやってね」

しばらくして無事に家に帰ったとの電話。
マイナーなことで、保険会社への連絡方法も学習できて良かったってことですね。
65ドル取られましたが、保険で50ドル戻ります。差額の15ドルはシナコの授業料ってことで、出してもらいました。

さて、私が帰宅したのはサンクスギビング。
世間ではターキーを家族や親戚、友人たちと囲んでお祝いする日。
けれどノースカロライナに親戚はおろか友人もいない私たち。
外食してターキーを食べる事もできましたが、シナコは乗り気でないし、私もずっと外食続きでお家で普通のご飯が食べたい。
ターキーなんて料理した事ないし、する気もないし、したって残り物を延々食べ続けるのも嫌だし。
てなわけで、その日の晩ご飯のメインはサンクスギビングとは縁もゆかりもない手作りコロッケでありました。

さて料理をしようと冷蔵庫を開けると・・・野菜室には白菜がごろんと転がっておりました・・・。
そして、キュウリも見当たりません。

「これ、白菜じゃない!」
「だって、Chinese Cabbageでいいって言ったじゃない」
記憶と辿ると確かにそう言ったけれど・・・キャベツと白菜の見分けもつかんか?

「きゅうりは?」
「あ・・・忘れた」

2011年11月21日月曜日

どちらがせこいでしょう(続編)

昨日の夜は8時まで例のマネージャー君がホテルに靴を取りに来るのを待っていました。外はかなりの豪雨だったので、今夜来るのを取りやめても仕方ないかなと思っていました。

そして今夜も、7時半までは彼が現れるのを待っていましたが、もしかしたら来ないかも、待ちすぎてお店が閉まると連絡も取れなくなる・・・と思い、7時半にお店に電話を入れました。

「マネージャーのオスカーさんはいますか?」
「私です」

・・・ぶっちぎれました。
「オスカー、あなた今日は靴を取りに来るはずじゃなかったの?」
「そうなんですけど、一人休みの人が出て穴埋めをしなければならなかったから・・・」
「それならそれで電話くらいできたでしょ? 私は昨日も8時まで待っていたし、今日だってずっと待っていたのよ」(そうです、化粧も落とさず、お風呂にも入らず!)
「けれど、店にいなければならなかったから・・・」
「ならば連絡くらいできたでしょ。ね、あなたの上司って人はいるの?」
「います」
「その人と話せる?」
「彼女は5時にあがりますので・・・」
「彼女と話したいのだけれど」
「わかりました。僕が連絡してそちらに電話をしてもらいます」
「今から15分以内にできますか?」
「連絡を取ってみますが、ダメなら再度僕がそちらに連絡を入れます」

待つこと10分で、オスカー君の上司のケイティーさんと言う方から連絡がありました。
「オスカーさんから事情は聞かれていると思いますが・・・」と言うと、
「ええ、聞いてはいますが、もう一度、お客様の口から事情を説明してもらえますか?」

と言うことで最初からのいきさつを説明しました。そしてついでに、
「確かに別の顧客が本来はセールでないものをセールのラックに動かしていたような場合にはお店の落ち度ではないのでセールの値段が当てはまらないのは理解できますが、お店側の落ち度で誤って値段を提示した場合は、その値段で販売されるのが一般的ですよね。べつに私は自分が欲深くって言っているわけじゃないのですが(いえ、事実は欲深いっす・・・ははは)、オスカー君のようなマネージャーが4時間弱もかけて商品を取りに来ると言うのは常識外れだと思いますし、顧客の満足度を考えると、あまり普通の対応ではないと思いますよ。もしかしたら彼にはそこまで判断できる権限がないのかもしれないですが」と付け加えました。

彼女は「おっしゃる通りです。どうすれば満足して頂けますか?」と聞かれたので、
「本当のところ、別にこの靴がどうしても欲しいかと聞かれれば、もうどっちでも良いのですが、明日またオスカー君が取りに来ると言って来なかったら、私は明後日帰宅するので、その場合は本当に困ってしまいます。双方に取って一番合理的な解決方法は、当初の99ドルにしてもらって私は商品を買い取り、差額を返金してもらうことでしょう」と答えました。

彼女もそうさせて頂きたいと言うことで、必要なカード情報などを伝えて一件落着。

・・・と思いきや、再びオスカー君から電話がありました。

「返金することは了解しました。今、手続きをしているのですが、レシートにある『取引番号』の情報が必要なのでお電話しました」とのこと。

彼との会話の最後に、(わたしもしつこいんですけど)
「ね、別に強欲でこんなこと言うわけじゃないんだけれど(いえ、強欲です)、あなたのようにマネージャーの立場なら、4時間弱かけて商品を引取りに行くと言うのは有効な時間の使い方じゃないよね。最初から値引きしておいた方が顧客も満足だし、得策だったでしょ?」と言うと、
「いえ、実は僕はそのホテルのすぐ側に住んでるんですよ。でも結果的にはあなたはhappyで良かったよね」って言うから、
「いえ、最初からこうしてたら私はhappier(よりハッピー)だったわよ」って言ってやると、
「そうですね。Lessons learned(教訓になりました)」だって。

ってことで、全ては丸く収まりました。

2011年11月20日日曜日

クイズ:どちらがせこいでしょう?

3末にメキシコで開かれる友人のご主人の90歳のお誕生会に招待されていおり、先日何を着ようか考えていました。メキシコは暑いし、今は冬物しか売ってないし、買うなら南国に来ている今だと思い、昨日は車で1時間半のアウトレットまで足を伸ばしました。

流行しているもののあまり知らないし、高級ブランドだし、グリニッチ通りにあった小売店にも足を踏み入れたことはなかったのですが、昨日はふらりとTory Burchの店を覗いてみました。ミーハーだからあのロゴを付けた靴は確かに可愛いなと思ってはいたのですよね。

見るとサンダルが、小売価格265ドルのものが99ドル。でも茶色しかありません。黒はもうないそう。じゃ茶色で私のサイズを尋ねたら、お店の奥から戻って来た売り子さんが、「丁度一足だけ黒がありました。しかもあなたのサイズ。」「値段は?」と尋ねると、茶色いサンダルの裏側のラベルを見て、「99ドルです。」

ビーチサンダルもセールをしていたので、一緒に購入。
レジでクレジットカードにサインをする時に、ちょっと高いなと思ったものの、すぐに算数が出来ない脳みそだから、税金を加えるとそのくらいになるのかなぁ・・・と深くも考えずにそのままサイン。
帰ってからレシートを見ると、99ドルのはずのサンダルは185ドルとなっているじゃないですか! 早速お店に電話をしました。

どうやら茶色は99ドルでも、売れ筋の黒は違う値段だったようです。

これまでの経験から言うと、店の手違いで誤った値段が掲示されていた場合は、消費者にはその値段のままで販売することをポリシーとしている店が多いです。実際何度もそうしたことがありました。唯一違ったのは、ラックごと間違った値段を掲示していたにも関わらず、頑としてその値段で売ってくれなかったグリニッチ通りのJ.Crewだけ(むっとしたので良く覚えてます)。

高級店ほどせこい? それともお金持ちのお客が多いから、逆にお客の方が私みたいにせこくないのか・・・?

で、このTory Burchも、私に対応した売り子さんが「申し訳ないが返品に応じるので持って来てください」と言う。そこでマネージャーに代わってもらいましたが、彼も同じく「返金するので、返送してください。」 「じゃあ、送料はそちらで負担してもらえますよね?」と聞くと、「それはできません。」

「それはないでしょ。2時間弱かかるから、返品しに行くのは遠いし」と言うと、「どこですか? それなら私が取りに伺います」だって。

と言うことで、今夜か明日の夜、マネージャー自らホテルまで取りに来るらしいです。

私だったら、たかだか85ドルの損のために、マネージャー自らが往復3時間もかけるくらいなら、99ドルで売っちゃいますけどね。しかも売れ筋の黒とは言え、私のはサイズ5という一番小さいサイズで、売れにくいとは思うんですけど。

2011年11月14日月曜日

シルバーアラート

しばらくブログをさぼっておりました。ごめんなさい。

このところ高速道路を走っていると「シルバーアラート」(アラート=警報)をちょくちょく見かけます。

子供が誘拐されたときに、被疑者の車の情報について発せられるアンバーアラートは知っていたのですが、「シルバーアラート」って聞いたことはありませんでしたので、最初目にした時に何だろうと思いました。「シルバー」だから高齢者に関することなのかなぁと調べてみたら、まさにその通り。

アルツハイマーなど痴呆症の老人が行方不明になったときに発せられるのがシルバーアラートなのですが、高走道路の電光掲示板(事故や渋滞情報が表示されるやつです)に表示されるのは、「シルバーアラート、黒のレクサス、セダン、ナンバープレートXXXX。○○○へ通報下さい」と言うような内容です。つまり痴呆症の老人が車に乗って出掛けて行方不明になっていると・・・。

日本の徘徊老人の場合は大半は徒歩のケースだと思うのですが、車で出掛けられてしまうと運転中にパニックになったりしたらと、ちょっとどきっとしてしまいます。


その警報がなんと、ほぼ週に1回くらいの頻度で掲示されております・・・。
もちろん毎回違う車です。